コラム

新人弁護士 自己紹介

弁護士 有野優太

1 はじめに
 初めまして。私、1月より横浜法律事務所に入所いたしました、有野優太(ありのゆうた)と申します。どうぞよろしくお願いいたします。この度は、紙面を頂きましたので、自己紹介を兼ねて、出身地や趣味、弁護士を志した理由や理想の弁護士像についてお話させていただきます。

2 出身地・趣味
 出身は、愛知県小牧市、豊臣秀吉と徳川家康の戦である「小牧・長久手の戦い」の小牧です。小中高を小牧で過ごし、中央大学への進学に伴って上京しました。法科大学院(ロースクール)も、中央です。
育ちは愛知県なのですが、生まれは秦野です。祖父母が秦野に住んでいたこともあり、秦野にはよく遊びに来ていました。大学時代、3か月ほど秦野に住んでいたこともあり、その時の小田急ユーザーでした。
 小中時代はサッカー、高校と大学は、陸上(短距離)をしていました。法科大学院時代も、サッカーやフットサルをしており、現在もサッカーの試合観戦が趣味です(もっぱらネット配信ですが…)。野球観戦も好きなので、事務所が横浜スタジアムの近くで嬉しく思っています。

3 弁護士を志した理由
 まず、私が弁護士を志したのは、労働問題の解決に携わりたいと考えたからでした。
私が中学生の時、非正規労働者として働いていた母親が、正規労働者との賃金格差に不満を漏らしていたことを聞き、非正規労働者の労働条件に関心を持ちました。社会的にも、当時は、リーマンショックの影響で、非正規労働者である派遣労働者の「派遣切り」が問題となっていました。このような母親や社会の状況を見て、私は、真面目に働いている人が立場が弱い故に割を食うことを無くしたい、真面目に働いている人が報われるような世の中にしたいと思い、労働問題の解決に携わりたいと考えるようになりました。
 このような思いをもって大学に進学したのですが、入学当初は、厚生労働省の官僚や労働基準監督官になることを考えていました。しかし、大学3年生の頃、弁護士であれば、所管法令の制限なく、訴訟や労働審判などの紛争解決はもちろん、弁護団で、立法提言をしたり記者会見をして問題意識を発信したりすることで、広く社会に問題意識を投げかけ、類似の問題の解決を働きかけることができることを知りました。このような弁護士の労働問題の解決へのアプローチの広さに憧れ、弁護士になりたいと思うようになりました。
 以上の経緯で、弁護士を志すようになりましたが、労働問題に限らず、広く人権課題に取り組みたいと考えています。といいますのも、司法修習生の時に、障がい者の方の問題や生活困窮者の方の問題など、様々な人権問題に取り組まれている先生方や当事者の方のお話を聞いて、社会の中で弱い立場に立たされているのは労働者だけではないと感じたからです。
 ですので、私は、労働問題に限らず、広く、ともすると民主主義の中では「自己責任」として流されてしまうような、社会的に弱い立場に立たされている人々の人権課題に取り組みたいと考えています。

4 修習生時代の活動
 私は、司法試験合格後の司法修習中、「7月集会」の実行委員長を務めました。「7月集会」とは、法曹の卵である司法修習生が主催する社会問題・人権課題をテーマにしたシンポジウムです。
その歴史は古く、前身である「1月集会」等も含めると、かれこれ30年以上の歴史があります。法曹養成制度が現行のものとなった新60期から「7月集会」という名称になり、毎年京都で開催されています。私も、第73期司法修習生として、昨年度の「第73期7月集会」の企画・運営に携わりました。
 テーマは、その年の実行委員がそれぞれ関心ある社会問題を持ち寄って決めるため、その年の世情を反映したものとなっています。例えば、昨年度の7月集会では、「コロナと人権課題」「旧優生保護法」「選択的夫婦別姓」「表現の自由」などを扱いました。
 7月集会は、テーマ選定から、講師の要請、会場や財源の確保、当日の運営まで、すべて司法修習生が行います。私も、実行委員長として、弁護士の会合でのカンパのお願いや講師の要請、当日の挨拶等を行いました。その中で、多くの弁護士や当事者の方など様々な人々に出会うことができ、座学では学べないことをたくさん学ぶことができました。
昨年度の7月集会は、コロナの影響から、オンライン開催となりました。初の試みでしたが、延べ500人以上の方に参加していただき、大成功を収めることができました。
 「7月集会」についてご興味を持たれた方は、HP(https://7shuu.net/)をご覧ください。講演内容や修習生のブログ記事などが載っております。また、YouTube(bit.ly/344SkoM)にて、一部テーマの講演動画も公開しておりますので、ぜひご覧ください。

5 理想の弁護士像
 ロースクールでの事務所研修や司法修習を通して、依頼者の方にとって紛争は非常にストレスを生じさせるものであり、弁護士は訴訟追行をするだけでなく依頼者の方の目線に立った配慮・説明をすることの重要性を感じました。
 また、それと同時に、「客観的な視点を持つ」ことも重要だと考えています。「客観的」とは「裁判所ではどう判断されるか」ということです。弁護士である以上、法律実務に精通していなければなりません。依頼者の方の要望を裁判所はどう判断するのか、判例等に照らして、確かな見通しを持つ必要があります。もちろん、見通しが難しければ諦めるというわけではありません。それを念頭に置いた上で、素朴な人権感覚と持てる知識を総動員し、判例の射程を画したり判例変更の必要性を訴えたりするなどして、判例等を乗り越えていきたいと考えています。
 このように、私は、「依頼者の方に寄り添いつつも、客観的な視点を持つ」弁護士になりたいと考えています。両方の視点を持ち続けることは、「言うは易く行うは難し」だと思いますが、依頼者の方の権利が救済され、平穏な生活を取り戻すことができるよう、精一杯努力して参ります。若輩者ではございますが、どうぞよろしくお願いいたします。