コラム

第7回『人口減少社会』

 2015年は、国勢調査が行われる年です。(結果発表は2016年以降になるそうです)
 ということで、過去の国勢調査から、日本の生産年齢人口(15~64歳)と高齢者人口(65歳以上)を調べてみると、

【1980年】
生産年齢人口/7883万人
高齢者の人口/1064万人

【2010年】
生産年齢人口/8103万人
高齢者の人口/2924万人

となっています。

 今年(2015年)は、生産年齢が8000万人を大幅に割り込み、高齢者人口が3000万人を超える見込みだそうです。35年前と比べて、働く人が同じ数で、高齢者の方が3倍もいるという現状を受け止めなければなりません。

 この話をすると、社会保障の維持のため、国民の税負担をどうすべきか、という議論がすぐ出てきます。

 ただ、その議論をする前に、現在の日本は、いかなる人々も大切にする社会になっているでしょうか。安心して働き、子どもを生み育て、お年寄りの世話ができる社会になっているでしょうか。

 既に始まっている「人口減少社会」において、将来、日本が成熟した社会として世界で輝きを見せるか、いびつな人口動態に押しつぶされるかは今後の社会の作り方いかんにかかっていると思います。