お知らせ

松本死刑囚らに対する死刑執行を受けて

本日、地下鉄サリン事件、坂本弁護士一家事件等、数々の凶悪事件を起こし、死刑判決が確定していたオウム真理教(現Aleph)教祖の麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚、早川紀代秀死刑囚、新実智光死刑囚、中川智正死刑囚ら7名に対する死刑が執行された。

私たちは、当初から、松本死刑囚に対して一連の事件の真相を語るよう求め、東京地方裁判所から死刑判決が言い渡された2004年2月27日にも、「少しでも人の心、良心が残っているのなら、この判決を、厳粛にかつ正面から受け止め、今後は、被害者に対する心からの謝罪とともに、真実を自らの口で語るべきである。」と求めた。

しかし松本死刑囚は、その後も一切事件を語ることなく、謝罪の言葉ひとつ述べることないままに、死刑が執行された。私たちは、これにより、どのような動機によって松本死刑囚が様々な凶悪事件を引き起こそうと思ったのか等、事件の核心部分が闇に閉ざされたままとなってしまったことをあらためて残念に思う。

私たちは、オウム真理教が有する反社会性をいち早く見抜き、その違法性・欺瞞性を追及する中で悲惨な最期を遂げた同僚坂本堤弁護士と、妻都子さん、長男龍彦ちゃんの無念をあらためて思うとともに、正当な弁護士業務に対する最も卑劣かつ悪質な妨害である坂本弁護士一家事件を決して忘れることなく、弁護士業務への妨害に屈することなく、今後も、坂本弁護士の志を受け継いでゆく決意である。

2018年7月6日

横浜法律事務所