活動

復活憲法劇

 憲法劇とは1987年に憲法施行40年を記念して横浜で始まった市民参加型のミュージカル「がんばれッ!日本国憲法」のことです。憲法劇は1987年に初演されて以来、2009年までの23年間上演されてきました。下は小学生から上は70歳代まで幅広い年齢層の出演者が出演し、「日本国憲法を、そして平和と人権を大切にしよう」と訴えてきました。
 憲法劇の最大の特徴は、そのとき起きている様々な具体的事件や社会問題を題材にする点です。具体的事件を通すことで、憲法が暮らしの中に息づいているものであることを表現してきたのです。
 これまで取り上げられてきたテーマは、いじめ事件、労働事件、障がい者自立支援法、憲法9条など様々なものがありますが、時にはその事件の当事者の方も舞台に出演するということもありました。

 横浜法律事務所と憲法劇の関わりも深く、かつて所属していた坂本堤弁護士も生前憲法劇に出演していましたし、1996年には「坂本事件」として憲法劇のテーマに取り上げられれています。
 憲法劇は、ミュージカルという形をとることで観る者にわかりやすく、自身の事件が取り上げられることで当事者を勇気づけ、そして、出演者も歌ったり、踊ったりしながら演じることで、その事件がもつ社会的意義を自身の体験として心に刻むことができる点で、画期的なものでした。
 しかし、かつて出演していた学生たちが社会人となり、社会人であったメンバーも育児や介護など忙しくなる中で次第に参加者も減り、2009年には休止することになりました。

 それが昨年6年間の休止を経て、昨年、憲法劇を復活のための実行委員会が立ち上がり、今年、いよいよ上演されます!
 憲法劇は復活した背景には憲法をめぐる危機的状況があります。昨年9月19日には、たくさんの違憲の声を無視する形で、安全保障関連法案は国会の議決により可決されました。その後も、憲法をめぐる状況は悪化するばかりで、このまま行けば、権力者の横暴から個人の自由・権利を守ってくれる憲法が、権力者の意向に沿う形で変更されることにもなりかねません。
 憲法は、決して、難しい法ではありません。憲法は、私たちの暮らしの中にあって、私たちの自由や権利を国家権力や多数決による行き過ぎから守る法です。憲法は私たち一人一人に「みんな違って、みんないい」というそのことを保障しているのです。

 憲法劇を通じて、憲法の価値、平和の意味、そして人間の素晴らしさを体感してみませんか?

■情 報■

2016年4月28日(木)、29日(金・祝)
神奈川県立青少年センターホール