事例紹介

適切な財産分与の解決事例

相談者は,短大を卒業して去る大手メーカーに就職し,そこで4年生大学を卒業して前の年に就職していた男性と知り合い,結婚しました。当時の風潮に従って,相談者も退職して専業主婦になりました。北米駐在を含めて転勤しても同行し,1男1女は無事に独立しました。
相談者は,夫には何か決定的な問題があるわけではないけれどこれから先死ぬまで一緒に暮らしていくのは耐えられないから離婚したい,ついては,自分の老後の不安もあるので適切に財産を分けて欲しいと夫に持ちかけました。夫は,自分には離婚されるようないわれはない,財産分与などもってのほかだと言う対応で,話し合いの余地がありません。
そこで,まず,ご自分が住む場所を確保して,生活を分けてみることを提案しました。
その上で,離婚が成立するまでの期間の生活費を支払ってもらうために婚姻費用分担調停の委任を受け、離婚調停の委任を受けました。
当初は怒っていた夫は,元々聡明な人なので,調停に先立って法律や判例などを調べました。自分の弁護士にも相談をして,先行きを冷静に見通しました。
その結果,夫も,離婚について争っていても人生の貴重な時間の無駄遣いであると考え,財産分与と年金分割の比率を0,5以外に定めることはほぼ不可能であると理解して,調停が成立しました。

  • それぞれの事例は、事案特定を避けるため、実際の事例を一部抽象化、加工しております。