コラム

コロナと司法

弁護士 太田 伊早子

 新型コロナの感染拡大、そして緊急事態宣言の発令は、弁護士の仕事にも大きな影響を与えました。
 最も大きな影響は、裁判の期日が原則として取り消されたことです。
 感染拡大の防止は、生命・身体の安全にとって確かに大切です。
 私達の社会は、法的紛争については話し合いで折り合いがつかない場合、あるいは話し合いで折り合いがつく見込みがない場合には裁判手続を利用することで解決をしていく仕組みです。
 コロナ禍の下、早く資金を回収する必要がある、解雇や雇止めをされてしまった、婚姻費用や養育費の支払がされない等々、むしろ、司法による早期の解決が強く求められており、果たして、裁判の期日が原則として開かれないという対応については緻密な検証が必要だと思います。
 とは言え、「裁判所が開かれない」ということでただ停滞するのではなく、緊急事態宣言下において、法的サービスをどう提供し続けるのかについて深く考える機会にもなりました。電話・メール・ビデオ通話等を駆使した打ち合わせ、相手方との交渉を積極的に進めること、公正証書の積極的な利用の検討等今後も大いに活かしていきたいと思います。