コラム

ONE  LOVE   【2023年事務所ニュース新春号】

弁護士 藤塚 雄大

  昨年、日本サッカー協会の仲介人資格を取りました。世間では「代理人」と呼ばれるもので、選手や監督・クラブ間の契約交渉等を担う上で必要な資格です。以前より漠然と、愛するサッカーに弁護士として貢献したいと考えていたのですが、それをついに実行した次第です。
 サッカーを業務として扱うわけですから、普段隙あらば国内外の試合を見ているのは各チームの状況や選手のコンディション把握のためであって決して遊んでいるわけではありませんし、本屋を見つける度サッカー雑誌を買いがちなのも最新の戦術の確認であってポスターが欲しいからではありませんし、接客や裁判のない日にサッカーのユニフォームばかり着ているのもおしゃれな私服をもっていないからではなく着心地の確認です。
 ただ、登録したといっても、すぐ仕事があるわけではありません。神奈川には多くのJクラブがあるにもかかわらず、登録時点で、仲介人資格を有している県内の弁護士は私だけでした。つまり、需要があまりないということです。
 しかし、人種差別との戦いなどサッカークラブや選手に人権課題への取り組みをリードする役割が求められる今こそ私のような弁護士が仲介人となる意味があると信じ、活躍の場を探しつつ、私は今日もモハメド・サラーのユニフォームで通勤しています。