事例紹介

親族間の紛争事例

Aさんは50代の社会人です。父は早くに亡くなり、以後母と同居していましたが、30代初めに家を出ました。
Aさんが50歳を迎える頃、70代半ばの母から、「家に戻って同居して欲しい」と頼まれたので、Aさんは母の家に戻りました。親子といえども、20年近く別々に生活していた者同士ですから、それぞれの生活リズムに違いがあって当然です。
ところが、母は、同居を始めてしばらくすると、Aさんの生活リズムにいちいち腹を立て、そのうち「出ていけ」と言うようになりました。Aさんは、母をできるだけ刺激しないように、夜には洗濯を控えたり、大きな音を立てないように気を使ったりしたのですが、母は、ついに弁護士を立てて、家庭裁判所に別居を求める調停(親族間の紛争調整調停)を申し立てました。
でもAさんも、同居に当たって洗濯機などの家電を処分していますし、引越には費用もかかります。そこで当事務所の弁護士がAさんの代理人として母との調停に臨みました。
その結果、期限を定めてAさんが家を出ること、引越プラス家具の調達費用を母が持つこと、これを引越前と引越後に分けて払うこと、退去までの間はお互いに相手を尊重して迷惑をかけないこと等を内容とする調停を成立させることができました。

  • それぞれの事例は、事案特定を避けるため、実際の事例を一部抽象化、加工しております。