事例紹介

ビットトレントによる著作権侵害事例

Qさんのところに「発信者情報開示に係る意見照会書」という書類が届きました。この書類には、QさんがP社の著作権を侵害したので、賠償金を請求したいということが書かれていました。たしかに、Qさんは少し前にビットトレント(Bittorrent)というファイル共有ソフトを使って、P社のコンテンツをダウンロードしていました。何かまずいことをしてしまったのではないかと恐怖を覚えたQさんは弊所に相談をしにきました。

早速、P社との交渉にあたったところ、こちらの想定よりもかなり高額の賠償金を請求されました。しかし、裁判例を見る限り、P社の主張する賠償金の算定根拠は怪しいものであることがわかりました。こちらで計算した金額を支払う形での和解であれば応じるという内容の返答をしたところ、P社からの請求はぱったりと止まりQさんは支払いを免れることができました。

近年、ビットトレント(Bittorrent)などのファイル共有ソフトを使っていて、うっかり誰かの著作権を侵害してしまったというケースが増えています。その中には、Qさんのように法的な裏付けの乏しい金額を請求されるケースもあるようです。著作権侵害をしていると言われた場合でも、焦らずにまずは専門家に相談することをおすすめいたします。

  • それぞれの事例は、事案特定を避けるため、実際の事例を一部抽象化、加工しております。