婚約不履行の事例
Aさん(20代半ば男性)は、平成○年の6月頃からBさんと交際を始め、11月頃からは半ば一緒に住むようになりました。年明けにはBさんの両親に会って、結婚を前提にお付き合いしていると伝えました。
しかしAさんは、その頃から仕事のストレスによる鬱状態に悩まされ、4月頃からは結婚する自信を失い始め、Bさんにもそれを伝えました。そんな中、7月下旬にBさんの妊娠が判明し、結婚を迫るBさんに、Aさんはさらに鬱状態が酷くなりました。煮え切らないAさんにBさんの父親が電話で長時間罵声を上げるなどのこともあり、ついにAさんはBさんに結婚できないと伝えました。BさんはAさんの言葉に、中絶に踏み切りました。
その後、Bさんの依頼した弁護士からAさんに対し、慰謝料1000万円の支払いを求める通知が届き、当事務所に相談に来ました。
結婚に消極的になりつつあるのにしっかり避妊しないなど、AさんのBさんへの対応にはもちろん問題があります。しかし1000万円の慰謝料というのも、気持ちはともかく、余りに高額です。
交渉の結果、AさんがBさんに250万円を支払うこと、解決後は、お互いに相手への非難を行わないことなどを内容とする示談を取り交わして解決することができました。