コラム

クワイエット・ライフ

弁護士 杉本  朗

これは偏見なのかもしれませんが、日本のオーソリティーズの人たちの言っていることを聞いていると、何か日本が世界に冠たる存在(ユーバー・アレス?)でないといけないかのような感じを受けてしまいます。
あえて世界の嫌われ者になる必要はないとは思いますが、そんなに世界に何かを誇るような必要があるのかな、と思ってしまいます。学問・研究の分野で一番を目指すことは構わないと思いますが(二番じゃダメなんですか、と仰った方がいらっしゃいましたが、この点に関してはそうは思いません)、それ以外の分野でなんでそんなに威張ろうとするのかよく分かりません。ファーイーストでひっそりそれなりにみんな平和に暮らしていればそれでいいのではないか、と思います。
十五年戦争の反省から、戦争をせず軍隊も持たないと、それこそ世界に宣言したのですから、そしてその宣言をした国として、国際政治の場に復帰したのですから、そうした宣言に基づいて、静かに生きていけばいいのではないかと思います。
もちろん、グレイト・アゲインとかキープ・グレイトとか言う国がいてもそれはそのお国柄のことですから構わないのですが、私たちの国がそれを真似することはないのではないでしょうか。